Books Review No.101 佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術 佐藤可士和著 日本経済新聞出版

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術


アートディレクター佐藤可士和氏からの整理術の提案。


佐藤可士和氏が手掛けてきた仕事を例にあげ、整理術の極意を説明してくれる。


さすがに空間やデザインに関するセンスは抜群の佐藤可士和氏は、頭の中も整理されていた。


この中で私が参考になったのは頭の中の思考の整理について。


佐藤氏はクライアントと一緒に仕事をしていく際に、相手の考えていることを整理することの重要性を説いていた。


売り出したい商品に関するディスカッションの中で、クライアントの思いを整理しながら、時に
は客観的に眺め、徐々に大切なものに焦点を合わせ、磨き上げて、洗練した形にしてデザインしていくという。


物理でも、このようなディスカッション、プレゼンが重要なのも、相手の知識からの知見を得るということよりも、まずは自分の思考を整理できるからではないか。


どの世界でもディスカッション、プレゼンは第一には頭の整理のために必要である。


話をしている本人は意外と言いたいことを整理できず、優先順位が付けられていない場合が多
い。


主観的には、それぞれに主張したいことがあって、本人ならではの思い入れも邪魔してしまうのかもしれない。


整理されれば、方向性と優先順位が決まり、意見が集まり、クリエイティブな議論が始まる。


相手の言いたいことをよく聞いて、何を主張しているのかをよく聞く、相手の言いたいことを整理することが大事である。