Books Review No.103 人間の関係

人間の関係 五木寛之著 ポプラ文庫



本書は五木寛之氏がいろんな角度から人間を見ているので、人によって目をとめて精読するページは変わってくるのではないかと思う。


私は『人はみな泣きながら生まれてくる』というところ。


このフレーズを聞いてシェークスピアの『リア王』を思い起す人もいるかもしれない。


言われてみれば、人は自らの意志や努力でこの世に生まれてきたのではない。


あの赤ん坊の元気な産声は、誕生の『喜びの声』ではなく、『悲しみと不安の叫び声なのだ』というのです。


そう考えると…。


ああ〜人間って面白い。