Books Review No.105 クラウドの衝撃
- 作者: 野村総合研究所城田真琴
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2009/02/06
- メディア: 単行本
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IT関係のことは、僕は分からない。
しかし、梅田望夫のウェブ進化論を読んでから衝撃を受けて、如何に『あちら』側の世界の進化
のスピードが速いか教えてもらった。
それから一年くらいか。
世界はどう変わったかと思って、書店を眺めていたら、このクラウドコンピューテングの文字がずらり。
『IT史上最大の創造的破壊が始まった』
『わずか5台のコンピュータが世界を席巻する』
なんだ?これはと。SF小説の帯みたいではないか。
『10年後には社内で運用されるサーバはなくなり、すべてがコンピュータクラウドに移行する。』
これは、米マイクロソフトCEOスティーブ・バルマー氏の2007年11月の発言である。
『世界にコンピュータは5つあれば、足りる。ひとつはグーグル、ふたつ目はマイクロソフト、そして、ヤフー、アマゾン、イーベイ、セールスフォースドットコムだ』
これは、サン・マイクロシステムズCTOであるグレッグ・パパドポラス氏が2006年11月に自身のブログでつづった言葉である。
自社のビジネスを否定することになりかねない、この二人の発現が意味するものは何か。
それが『クラウド』。
『クラウド・コンピューティング』という言葉はグーグルCEOエリックシュミット氏が2006年初めに英国『エコノミスト』の特別号に寄稿した
“Don’t bet against the internet” インターネットが負ける方に賭けるな。
というタイトルの中で初めて提唱した言葉である。
『今日、我々はクモの中にいる。我々は、『クラウド・コンピューティング』の時代に移行しつつあり、情報もアプリケーションも、特定のプロセッサやシリコンラックの上ではなく、拡散したサイバースペース大気圏の中から提供される。ネットワークが真にコンピュータになるのだ』
クラウドは圧倒的な低コストと導入スピードをもって、個人、ネットベンチャー、中小企業、大企業それぞれにとって最適なコンピュータとの付き合い方を問いただす。
このパラダイムのシフトに対応できなければ、新時代を生き抜くことはできない。
クラウド・コンピューティング、興味がある人は勉強してみてください。おそらく吸収度は個々のレベルとかポジションによって異なるでしょう。